家庭やオフィスと建物にも見られる多用途なプラスチックフィルム

樹脂を薄く加工して作られるプラスチックフィルムは、家庭やオフィスを中心に、建物などでも幅広く活用されています。
プラスチック素材の違いや用途、耐久性などの差もありますが、透明性が重要だったり、一定以上の耐久性が求められる点は共通です。
一般家庭だと、家電のボタンパネル部分を覆う透明タイプのフィルムが身近です。
これはボタンを保護したり、機能を明示する印刷を行う為のもので、ボタンの形状に加工されることが多いといえます。
更に、このボタンのフィルムを保護する目的で、上から保護フィルムが貼られるケースも珍しくないです。
一見すると過剰な保護に思われますが、顧客からのクレームを減らす意味で重要です。

 

保護用の透明フィルムの役割

保護用の透明フィルムはボタンが並ぶパネルだけでなく、画面などの傷つきやすい部分にも用いられます。
液晶画面や家電の表示分は、傷がつくと視認性に影響するので、新品出荷前に粘着性のあるフィルムが貼られます。
粘着性といっても、剥がして使うことが前提ですから、剥がしやすく粘着が残りにくい仕様になっています。
画面などの表示部分以外でも、光沢のあるプラスチックの外装部分であれば、やはりプラスチックフィルムを貼って保護することが少なくないです。
貼る貼らないの判断は、コストや優先度との兼ね合いもあるので、必ず貼られるわけではないといえるでしょう。
意匠性が重要で、傷つきやすく目立ちやすい場合は、コストが許容されるケースにおいて貼られる可能性が高まります。

 

スマホやタブレットPCの画面保護にも用いられる

プラスチックフィルムは、スマホやタブレットPCの画面保護にも用いられています。
求められる性能は、画面よりも硬度が高く傷つきにくく、汚れが拭き取りやすくタッチ操作を邪魔しないなどです。
画面を傷から守るのが最大の目的ですから、ポケットに入れたり、爪で引っ掻いて傷がつくようでは困ります。
つまり、鍵のような金属と触れたり、爪の硬度以上の性能が必要になるわけです。
スマホやタブレットPCといえば、素手で触れることによって付着する指紋、皮脂といった汚れの落ちやすさも大切です。
ひと拭きで取り除けなかったり、拭く度に油分が伸びて広がるようだと、お手入れの手間が掛かってしまいます。
モバイル端末は毎日のように持ち歩くものですし、タッチ操作に対応する端末だと、頻繁に手で持ったり指で触ることになります。
だからこそ、画面に貼るプラスチックフィルムは指紋などの油汚れがつきにくく、拭き取りやすい性能の素材が製品化されています。

 

ペットボトルのラベル

身近にあるフィルムには、誰もが手にしたことのあるペットボトルのラベルもあります。
厚みは様々で、しっかりとした厚さのラベルから、薄手で簡単に剥がせるタイプまで存在します。
厚手のラベルはやや剥がしにくいものの、ペットボトルを覆う形で意匠性を変えられるので飲料メーカーの間で重宝されており、なくてはならないものです。
印刷品質は良好で、イラストも写真も問題ありませんから、クッキリした文字や色鮮やかな表現で商品をデザインできます。
印刷といえば、実は内装に用いられる模様つきの壁紙も、広義のプラスチックフィルム製品に該当します。
インクを使いデザインできるので内装の自由度が高まりますし、施工そのものは従来の無地の壁紙と同様ですから、扱いやすく楽しめる上に便利です。

 

ラップや袋類、食品の袋や包装類もプラスチックフィルムの仲間に含まれる

他にも、家庭ではキッチンで使用するラップや袋類、食品の袋や包装類もプラスチックフィルムの仲間に含まれます。
オフィスで使うことが多いのは、各種のテープやクリアファイル、ICカードの表面部分にカレンダーもあてはまります。
例えば、テープは薄いフィルム状のプラスチックに粘着剤がついている形なので、本体部分はフィルムそのものです。
クリアファイルは少し厚手に加工されますが、柔軟性が高く折り曲げたり丸められるので、フィルムに間違いないでしょう。
ICカードやカレンダーは、普通に使っている分にはフィルムを意識しませんが、表面を薄く覆うことで意匠性や耐久性が高められています。
家庭とオフィスに共通しますが、窓に貼る遮熱や紫外線対策のUVカットフィルムも、プラスチックを加工して作られる製品です。
機能性を持たせる為に、耐候性の優れる素材が選ばれていたり、難燃素材が用いられている製品が多いです。
コーティングで機能が追加されていたり、性能が素の材料よりも向上していたりするので、薄いフィルムといっても窓用は見た目よりも高性能な傾向です。
車のプライバシーを向上させるスモークフィルムは、あえて内外の光透過率を変化させることによって、外から車内を見えにくくしています。

 

まとめ

このようにフィルムは家庭やオフィス、建物に加えて屋外でも使用されていますが、食品の流通全般や写真、医療分野でも欠かせない重要なものです。
需要が高く用途が幅広いことから、様々な素材において薄く加工する技術が確立されており、複合素材の多層化やコーティング技術の進化の歴史もあります。

朋和産業 口コミ」より一部引用
 

最終更新日 2025年7月7日 by goncat